第2期

■第1回 H22年11月25日(木)

 

19:00~20:00    

下間 一洋先生 
特別講演 『Ⅲ級治療について』

 
■第2回 H23年1月20日(木)

19:30~20:30    

加島 久次先生
『成長期 Ⅰ級叢生非抜歯症例』
12歳 女性

・治療途中において下顎前歯部の叢生がきつくなった原因は、Ⅲ級ゴムの使用時に前歯部にワイヤーが当たっていたためである。
その対策として、幅径の大きなアーチワイヤーを入れ、前歯部にワイヤーが接しないようにするといった方法がある。
なお、その場合には幅径を維持するために下顎3と下顎5(4)をタイニングしておく必要がある。


・ストリッピングを行う場合には、歯頚側を削るように注意する。
歯冠側ばかりを削ると歯の外形が樽状になってしまう。

・Boltonの不調和の解決方法としては、大きい側のストリッピングもしくは、小さい側のレジン添加etcがある。

 

・成長期においては術中セファロをとって確認を行う。

『成長期 Ⅱ級叢生上顎前突症例』
13歳 女性

 

・抜歯or非抜歯の判断は、Lower 1 to NBを指標にするが、感覚的に側貌の突出感が許容されるかどうかといったことも参考にする。

・抜歯or非抜歯のボーダーケースではセットアップを行うことが有効である                            
・叢生量は、並べようと考えるアーチに沿って計測する。
そうしないと叢生量は増減してしまう。

 
20:30~21:30    

米澤大地 MD 『”圧下”~ミニスクリューを用いたL.O.T.』
欠損側対合歯の挺出歯の対応

 ・L.O.T.は、近遠心的、頬舌的なトルクコントロールが難しいため、できれば、全顎的な矯正を行うことが望ましい。

 

・L.O.T.を含め矯正治療を行う前にペリオのコントロールを行うことは必須である。

ペリオをコントロールした状態で圧下を行うと、骨もついてくるため ポケットが形成されない。

 

・ミニスクリュウの埋入位置については、歯肉の炎症や力の大きさを考慮して、ぎん頬移行部ぎりぎりをねらう。
それで脱離を繰り返す場合には、やむなく骨体部に再埋入を行うが、遊離歯肉のため歯肉は炎症をおこしやすい。
また、粘膜にスクリュウが埋まってしまう場合があるため、スクリュウにワイヤーをくくりつけ伸ばしておくといった工夫が必要である。

・ミニスクリュウは歯牙の近遠心に打つのがベターである。

歯牙を囲むスクリュウの数を増やすほどトルクのコントロールは容易となる。


■第3回 H23年3月17日(木)

19:30~20:30     

吉本直樹 先生


『成人 classⅠ 叢生 左下5欠損症例』
35歳 女性

・class関係の診断の際には、歯の傾斜に注意する。
下顎6の近心傾斜がみられるような場合には、レベリングがすすむとアップライトしていくのでclassⅡ傾向になる。

・下顎5抜歯症例は、下顎6の近心傾斜が起こりやすい。
その予防もしくは改善のために、ブラケットポジションを下顎4は5度遠心傾斜、下顎6は10度近心傾斜させておく。
その状態で6の遠心をシンチバックしておくと6の歯根は近心へふり、近心傾斜は改善される。

・46間にGable bendをいれて改善しようとすると、前歯が下がるためその補正が大変となる。

 

・上顎6部に埋入したミニスクリュウから上顎3を牽引する場合、根尖側に埋入してあると、牽引方向が斜め上方になるためブラケットのすべりが悪くなったり、垂直方向の力も働いてしまうため、効率が悪い。
ミニスクリュウは歯冠側に埋入するほうが力をコントロールしやすい。

 
『成長期 右側classⅡ 左側classⅠ叢生症例』
16歳 女性

・SNA、SNBの評価について、FH to SN だけでなくSNの長さも影響を及ぼす。
例えばSNが短い場合には、SNAは通常より大きく出てしまう。
このような場合には、プロフィログラムの使用が有効である。

・抜歯部位の診断は、CRで咬合器にマウントされた模型で行う。
咬合位では前噛みなどによりブレが生じる可能性がある。

 

20:30~21:30     

蓮池一晃 先生
『JAS ~using Jig supported by Anchor Screw~』


・Ⅱ級症例において、Jigを用いて上顎67を遠心へ移動させる(LASのStep5b)操作を下顎臼歯をアンカーに用いるのではなく、ミニスクリュウを用いて行う。
これにより、下顎の準備固定を行う必要が無くなる。

・ミニスクリュウの埋入部位の基本は、上顎抜歯窩遠心歯槽骨もしくは抜歯窩内。

抜歯窩に埋入すると新生骨によりミニスクリュウは安定する。

・上顎67を移動する時は、まず7を移動させた後、6の移動を行う。

・7を移動させる際には、tip backさせて、咬合をはずす必要がある。

 
■第4回H23年5月19日(木)

19:30~20:30  症例発表
中 智哉 先生 

『成長期、1級、非抜歯、終了ケース(Open Biteの後戻りあり) 成人、1級、

下顎左右2先欠、上顎4抜歯ケース(治療途中)』

 

20:30~21:30  ミニレクチャー & ディスカッション

松野 茜先生
『Box scoreの使い方』 

 
■第5回H23年7月28日(木)

19:30~20:30  症例発表
川里 邦夫先生

 20:30~21:30  ミニレクチャー & ディスカッション
釜田 博史先生   

『矯正患者の顔貌の変化』

 
■第6回H23年9月15日(木)

19:30~20:30  症例発表
木村 卓也先生

20:30~21:30  ミニレクチャー & ディスカッション
米澤 大地   『包括治療における矯正治療の出番』